設立趣旨

設 立 趣 旨 書

我が国における経済は、人口の減少並びに少子高齢化の進展、アセアン諸国やBRICsの発展、技術競争の激化などによって優位性を失ってきている。また、地球環境問題への取り組みをはじめ持続可能な社会への取り組みも求められている。このような状況の下で企業が再び発展するためには、企業等に役立つ新たな経営学を模索し、探求することが喫緊の課題である。近代経営学は、F.W.テーラーやH.ファヨールらによって科学的方法を基礎とした経営管理学が提唱され発展してきた。近代経営学の知識とともに経営技術も着実に発展してきた。しかし、企業現場においては未だ科学的な管理の実践は一部の企業のみに定着しているだけである。多くの企業では経験や経営者の考えによって個々の経営が行われており、企業の発展を着実なもとすることができていない。近年、ICTやIoTの進展、地球温暖化防止、ダイバシティ、グローバル化、ジェンダー、技術革新の高速化、知的財産権、国際関係の流動化、社会的責任、コンプライアンス、コーポレート・ガバナンスなど企業が直面している課題は山積している。これらの課題解決を図り、企業を適切に管理し、環境に適応するとともに成長発展させるための経営知識や経営技術を総合科学の観点から取り組むことが必要であることを痛感し、当法人を組織するものである。実践科学としての経営学を再考し、科学的理論に裏打ちされた実務に役立つ経営学を研究し、新たな経営学の学問体系の確立に寄与したいと考えている。

私たちは、新たな総合科学として経営学の学問体系の確立を進める学術団体、経営実務団体に広く参加を求め、いかなる分野においても全ての研究者、実務家等の差別なく、真の学問の自由と平等を提唱し、一般社団法人日本経営学会連合を設立するものである。

平成28年7月15日

 一般社団法人日本経営学会連合設立発起人会一同